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2013/10/03 ポイントプログラム

今更感はあるがポイントプログラムが急速に浸透した背景には
優良顧客の囲い込み、値引きによる顧客満足アップ、新規顧客開拓、他社連携による相互送客など
顧客争奪のサバイバル戦略から引き出された効果的な戦術のひとつであったが
すでに飽和状態となっているのが実情ではないだろうか。
消費税率のアップも考えると今後消耗戦に入ることは確実であり
果たして勝ち残れる企業はどれぐらいになるのか。


相互連携の拡大・強化による利便性と還元率アップによる囲い込みを加速することで
利用者離れを引きとめ、かつ優良顧客を選別し手厚いサービスによるリピート率アップ
といったシナリオも考えられるが、残された時間はそう長くない。
利用者にとっては手に余るポイントカードの選別機会になると思われるが
結果的に分散して管理されていた利用履歴等のパーソナルデータが
特定の企業に集約されていくことに抵抗があるというのが筆者の正直な感想である。


収集されたデータを分析することで
精度の高いマーケティングが可能になることは言うまでもないが
企業にとっては莫大な投資に見合う見返り(収益)を確保できなければ意味がない。
そのための手段がターゲティング広告であり、ビッグデータの流通であろう。
合従連衡により収集されるデータの質、量が飛躍的にアップすれば
その情報資産価値はこれまでの比ではない。
持てる企業と持たざる企業には大きな差が生じる可能性もある。


すでに勝ち組の雄として話題の多いTカードは
10月1日にT会員規約を改訂した。
これまでに指摘の多かった“共同利用”に関する補足と
ビッグデータビジネスを見据えた先手である。
http://www.ccc.co.jp/company/news/2013/20130927_003721.html


 第4条(個人情報について)
 1.個人情報のお取り扱いに追加された記述
  当社では会員の個人情報を、他の情報により容易に個人が照合できず、
  特定の個人を識別できない状態に加工して、個人情報には当たらない
  データとして、当社が適切と判断した企業に提供することがあります。


現時点ではこうした書き方しかできないともいえるが
「当社が適切と判断したした企業には提供する」となれば
ポイントプログラム参加企業も該当するのだろか。
Tポイント提携先企業は104社6万1189店舗という情報もあるが…。


 3.利用目的
 (3)会員のライフスタイル分析のため(ライフスタイル分析とは、会員の興味・
   関心に応じて、どのような情報やサービスなどを提供するのが効果的で
   あるかを検討し、会員に提供しているサービスや情報の内容を充実させ、
   もしくは改善し、または新しいサービスを検討するために、会員の個人情
   報を、個人を特定できない状態に加工した上で、分析等を行うことを意味
   します)


ということで個人に紐付けした分析は行わないとしている。が、次項では


 (4)会員に対して、電子メールを含む各種通知手段によって、会員のライフス
   タイル分析をもとに、または当社が適切と判断した企業のさまざまな商品
   情報やサービス情報その他の営業を案内し、または情報を提供するため
 
とあり、ターゲティング広告の配信利用をすることを前提にすれば
(3)との不整合があるように思われるがどうだろか。


今後ポイントプログラムを展開する企業の動きがさらに加速すると思われるが
各社の個人情報の取扱いに関する方針や利用約款の改訂も進むだろう。
パーソナルデータの動きを含めまだまだ着地点は見えないが
ビッグデータ騒動の一因となることは間違いないようである。



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