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2013/10/29 洞察力

事業継続をも脅かす緊急事態が発生したときに
経営トップに求められるものは何か・・・。
過去にも言い訳会見で醜態を晒した企業も数多くあるが
今回の阪急阪神ホテルズも教訓が活かされなかった。
理解に苦しむコメントに呆れた人も多かったのではないか。
すでに社長が辞任しても企業ブランドの失墜が回復できる状況ではなくなっている中
正直なところニュース映像を見るのが痛ましい限りである。


耐震偽装、食品偽装、産地偽装、そしてメニュー偽装。
こうした事件は内部告発によりニュースとして取り上げられ
社会的な関心事として長期間にわたり報道された結果
事業継続を断念せざるをえなくなるのが結末である。
理由はどうあれ一旦白日に晒された不都合な事実は致命傷となる可能性が高く
経営トップは何を最優先することが事業継続の道を閉ざさないか
速やかな対応と客観的な判断力が求められるが危機管理における洞察力である。


記者会見で一番欠けていたのは利用者に対する誠意ある謝罪と常識力ではなかったか。
誰に対するメッセージ(言い訳)なのか最後までわからなかった。
偽装ではなく誤表示と言い張った社長にはきっと葛藤があったはずであり
早々の引責辞任で幕引きをはかりたいと考えた心情も見え隠れするが
事ここに至っては社長辞任で収束させることは難しいだろう。


阪急グループ創業者の小林一三は
出世の道は信用を得ることであると言った。
これを経営者の道に置き換えれば本来取るべきだった姿が見えてくる。


 第一の条件は正直でなければならぬ。
 あの人には気を許すことができないと言われるようでは信用は得られぬ。


 第二の条件は礼儀を知っていることである。
 粗暴な言辞、荒っぽい動作では、これまた信用は得られない。


 第三の条件は物事を迅速、正確に処理する能力があるかどうかである。
 頼まれた仕事を催促されるようでは、やはり信用が得られない。


正直に、節度ある態度で、正確・迅速に対処していれば・・・と
筆者は非常に残念に思う。



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