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2013/12/11 トレードオフ

12月10日(火)に第5回 パーソナルデータに関する検討会が開催された。
これまでにも議論されてきたことだが
パーソナルデータの匿名化とビジネスにおける有用性のバランスを図るには
“プライバシーへの配慮”という大きな壁をどの高さに設定するのかが課題となっている。
個人情報の再識別化リスクをゼロにすることは現実的には難しいと思われるが
過剰に非識別化措置を講じれば、データとしての価値を失いかねない。


技術検討ワーキンググループの資料では匿名化に関わる技術と限界として
 「いかなる個人情報に対しても、識別非特定情報*1や
  非識別非特定情報*2となるように加工できる汎用的な方法は存在しない」
と結論づけた上で、新たな法整備によりこの技術的課題に対応してはどうかという
検討を進めていくようである。


*1識別非特定情報・・・一人ひとりは識別されるが、個人が特定されない状態の情報
*2非識別非特定情報・・・一人ひとりが識別されない(かつ個人が特定されない)状態の情報


経済産業省はパーソナルデータ取得時の手続きについて標準化することが重要として
@標準的な取り組みを示す「基準の策定」
A当該基準を用いたパーソナルデータの利活用を進める事業の取組の「評価と試行」
を同時並行で実施する検討を進めている。


パーソナルデータ取得時の手続きの標準化、利活用における匿名化措置の技術的解決
さらに、個人情報保護法制の見直しによる運用面での規範づくりなど
利活用を促進することのメリットが大きい事業者のニーズとは相反して
筆者を含む一般消費者にとっては着地点がなかなか見えてこないというジレンマがある。
日々、膨大に蓄積されるデータにどんな可能性があるのか。
パーソナルデータの利活用が我々に与えるプラスの影響は何か。
それらにはリスクテイクするに見合う価値が存在するのか。
まだまだ判断できる段階には達していないが
個人情報を取り巻く環境が大きな変革期を迎えていることだけは確かなようである。



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