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2014/02/27 保護法と匿名化

パーソナルデータの匿名化について議論が進む中
昨年末に消費者庁の個人情報保護法における見解がQ&Aに追記されたが
この説明でどの程度理解が進んだのだろうか。

 個人情報保護法に関するよくある疑問と回答

 6 個人情報の匿名化に関するルール(いわゆるビッグデータの利用が進められる中、
   その際の個人情報の取扱いに関する疑問が出てきていることから、個人情報の匿名
   化に関する考え方を説明します。)

 Q6−2 匿名化のために、どのような加工等をすればよいのですか。
 A 個人情報を匿名化する場合、全体として特定の個人を識別できないように加工する
   必要があります。具体的にどの程度の加工等が必要かについては、一律に定まるも
   のではありませんが、個人情報の内容・性質などを勘案し、特定の個人が識別でき
   ないよう適切な措置を採ることが必要と考えられます。

 その際、本人が特定される危険性を下げるために一般的に有効な手法として、例えば
 次のようなものが考えられます。
  ○ 特定の個人との結びつきや匿名化した後の利用目的に応じ、情報を削除又は修正
    (例)氏名、住所、生年月日、性別、職業、収入等を削除又は修正する
  ○ より広範な分類等への変換
    (例)住所を都道府県単位とする、年齢を年代別(「20〜29歳」)とする、購入
       時間の分・秒を削除する等
  ○ 同様の属性を持つ者が少ない個人の除外
    (例)希少な商品の購入者を除外する等

 なお、上記のような匿名化のための加工を行い、これにより「個人情報」ではなくなっ
 たとしても、大量の情報が取り扱われる中で、集積された情報同士が照合できてしまう
 など、当初予期しない形で誰に関する情報であるか特定されてしまう可能性が全くない
 わけではありません。そこで、上記のような匿名化のための加工を行った上で、本人の
 権利利益の保護を更に進める観点から、例えば、次のような自主的取組も考えられます。
  ○ 加工した情報について、他のデータとの照合等により意図的に個人を特定しよう
    とする者を想定したテストなどのリスク分析を行う
    (例)
     ・匿名化情報をソーシャルネットワーキングサービス利用者のプロフィール等
      とつなげて個人の特定が可能かどうかの分析
  ○ 情報の取扱い方法等について、ホームページ等で、一般的な用語で分かりやすく
    説明する
    (例)
     ・匿名化のために施した加工の手法の説明
     ・匿名化(利用)されることを希望しない者の情報は除く旨を公表し、本人か
      らの求めに応じて当該措置をとっておくこと

 Q6−4 保有する個人情報を匿名化する場合や、匿名化された情報を利用する場合、
  その旨を利用目的として特定し、改めて本人への通知や公表を行う必要はありますか。 
 
 A 個人情報保護法では、個人情報の不適切な取扱いによる本人の権利利益の侵害を防
 止するため、個人情報の利用目的の特定(法第15条)、本人への通知(法第18条)など
 が定められています。
 一方、個人情報の匿名化は、誰に関する情報であるか分からなくするための加工であり、
 本人の権利利益の保護につながるものです。本人の権利利益を侵害するおそれが小さく、
 法律上の「個人情報」にも当たらなくなることから、個人情報を匿名化することや匿名
 化した情報を利用することを利用目的として特定し、本人に通知又は公表することまで
 求めるものではありません。  
 ※なお、本人の権利利益の保護を図る自主的取組として、情報の取扱い方法等について、
 ホームページ等で、一般的な用語で分かりやすく説明することが考えられます。

匿名化については「パーソナルデータに関する検討会」でも議論されているが
現時点でまだ結論には至っていない状況である。
そんな中、NTTが「パーソナルデータ匿名化システム」を独自に開発したと発表した。
http://www.ntt.co.jp/news2014/1402/140207b.html
資料によれば、匿名性と有用性のトレードオフ関係を解決するもので
今後半年以内に同グループを通じて事業者に提供される予定とある。

こうした動きはさらに加速されていくと思われるが
どの程度の処理を行えば「匿名化情報」となるのか。
匿名化技術の体系的な整理とともに、提供先での再識別化をいかに規制するか。
ビジネスチャンスと捉える事業者とパーソナルデータの情報主体である本人が
どのように折り合いをつけるかについても明確ではない。
果たしてパーソナルデータの利活用における法整備は追いつけるのだろうか。



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