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2014/03/15 報道と個人情報

STAP細胞論文の是非をめぐる報道が
一人の女性研究者のプライバシーを暴きたて
“報道”という名のもとに、まるで魔女狩りの様を呈している。
ひとりの視聴者として、これには不快感がある。
報道すべき問題の“本質”は何であろうか。
画期的な研究成果として称賛されてからまだ日も浅く
その反動もあり注目されるのは仕方がないが
所属組織もマスコミもまるで確信犯のような扱いである。
まだ真実が明らかになっていない段階で
こうした風潮を煽り、個人のプライバシーまで否定される状況は
さすがに度を過ぎているのではないだろうか。

保護法において報道機関は適用外とされることは
憲法で保障される表現の自由や国民の知る権利に基づくが
それだけに高い倫理観を持って、客観的かつ緻密な取材に裏付けされた
事実の積み重ねによるものでなければならない。
多くの報道機関は個人情報保護の重要性と社会的責務を謳っているが
今回の一連の報道の在り方は、果たして適正なものなのか。

筆者が個人的に驚いたのは理化学研究所調査委員会の中間報告である。
http://www.riken.jp/pr/topics/2014/20140314_1/
リスクコミュニケーションにおいては発生した事実、経緯、原因の究明及び
再発防止に向けた取り組みなどを公表することが多いが
質疑においてまるで理化学研究所も被害者であるかのようなコメントがあった。
こちらも問題の“本質”をはき違えている印象を受けた。
これでは組織のリスクマネジメントは達成できないだろう。


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